





クモ糸
私は小さい頃から書道を習っており、その経験を活かして篆書を用いた作品を制作しました。篆書は現在の文字の基となる古い書体で、柔らかく温かみのある印象を与えられると考えました。表現の中心としたのはクモ糸です。クモ糸の主成分は蛋白質(タンパク質)であり、その柔らかさや特性を文字の形に反映させました。縦糸は強靭で太く、横糸は弾力性があり細いという特徴を持つため、画数や密度を工夫し、縦糸を「蛋」、横糸を「白」と書き分けました。また、天然のクモ糸は不揃いで細いのに対し、人工クモ糸は直線的で規則的です。この違いは線の太さや丸みによって表現しました。クモ糸の性質を視覚的に示すことで、理解しやすい作品になったと思います。
宜喜 彩莉(国際文化学部 人文学科 2年)
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