増田浩一(MASUDA Koichi) / 箕浦英二(MINOURA Eiji)/ 田澤竜生(TAZAWA Tatsuo)
産学公連携PBLプログラム(株式会社レクビィ)として、キャンピングカーメーカー「株式会社レクビィ」と連携を測り、楽しく、夢のような時間が過ごすことができる機能を持ったキャンピングカーの提案を行います。企画の提案を通して、カスタマイズするテーマのアイデア出しや連携先との打合せの経験、プレゼン資料の作成方法、プレゼンテーションの下準備、そして制作、販売まで行うプログラムです。
今回は、レクビィの増田さん、箕浦さん、田澤さんに、学生との取り組みやその想いについてお伺いしました。
ブレないものづくりと、こだわり
お客様が求めているものをどのように具現化していくか、というところに重点を置き、決して手を抜かないキャンピングカーづくりを心がけています。コンセプトを決めたらそれを軸に、ブレないものづくりをする、それが大切だと考えています。
弊社ではアメリカやヨーロッパなどではマイナーであると思われる、ワンボックスカーをメインに展開しておりまして、日本人の生活に溶け込みやすく、マイホームにおけるサイズのキャンピングカーを提供しております。
たくさんあるキャンピングカーの中から私たちの車を選んでいただくためには、お客様自身に自分の使い方に合っているな、と思っていただくことが重要です。私たちの会社で作っているものを買いたい、と思っていただけること。それが例えキャンピングカーの購入を考えている2、3割の方だったとしても、その方々に自信を持って商品をお届けする、それが私たちの一番の喜びです。
若者との交流
キャンピングカー業界は若者が少ないため、何かしらの形で若者の力を借りたい、とずっと考えておりました。そこで、京都精華大学さんに声をかけてみると、快いお返事をいただけたので、一緒に今回のプログラムに取り組むことになりました。今までに学生さんと何かに取り組んだことはなく、クリエイターの高齢化も進んでおりますので、外から意見を取り入れることがまずなく、キャンピングカーはこうである、という一定の固定概念の中で長年車を作り続けてきました。そのため、今回の取り組みは会社自体に新しい風を吹かせることができ、私たちにとっても嬉しい取り組みでした。
例えば、デザインを決める際も、まず「デザインを話し合う」ということが驚きでした。デザインというのは何かひとつを決めて、それを皆で追求するものだと思っていたので。デザインも、ターゲットや会社規模によって、決め方に変化をつけていくべきなのかもしれない、と考えるきっかけをいただきました。
今回の取り組みを振り返って
今回、プログラムで制作したキャンピングカーに関して、私どもは実際に作って売れるかどうかのアドバイス、みたいなのは軽くしましたが、発想や考え方は全て学生さんが。ターゲットも学生さんが決められました。今回のようなデザインは前例がなく、なるべく学生さんの意見を否定せず、全て受け入れて製造しました。そのぶん、製造にあたりデザイン的な苦労も多かったですが、普段そのようなところに悩み、工夫して作ることがないものですから、その苦労さえも楽しんで取り組むことができました。
ビジネス的に注文が殺到したかというと、そうではありません。ところが、得られる反応が全く違いました。業界的に京都精華大学のことを知らない人が多い中で、その名を知らしめることができたのは、とても良かったと思います。逆にレクビィも、色々なことに挑戦し、チャレンジ精神を忘れない、周りとは少し違うぞ、というところをしっかり見せることができたんじゃないかと思います。
【キャンピングカーの学内展示、プレスリリース記事】