SOCIAL PRACTICAL SKILL DEVELOPMENT PROGRAM

日本の文化「日本酒」と「アニメ」

宮崎 美帆

インターンシップ(大学斡旋型)では、明和4年に創業し、江戸時代から時代にあった商品を作り続けている「白糸酒造株式会社」と連携し、コラボカフェ運用等のお手伝いをさせていただきました。

今回は、白糸酒造の宮崎さんに、コラボカフェへの想いや学生との連携についてお伺いしました。

白糸酒造と時代の流れ

白糸酒造は辛口淡麗な日本酒(白糸(上選酒))を中心に、白糸独自の味を守り続けつつ、時代に合わせて作るお酒を変えています。

例えば祖父の時代だと、村を豊かにするため事業を起こし、冬場に仕事量の減る漁師や農家の方を雇って酒造りをしていたり、母の代では女性の社会進出が増えたこともあって、バブル期に「天橋立へようきなった(純米吟醸酒)」という女性が飲みやすいお酒を作っています。現在、私の代では若年層にも飲みやすいお酒をということで、アニメやゲームなどとコラボしたカジュアルな日本酒をコンセプトとしています。

アニメとのコラボに関しては、10年ほど前、当時社長だった母は、若者の酒離れが進んでいることもあって、今後の会社の運用について悩んでいて。その時私が「アニメとコラボをすることで販売数が伸びるのでは?」と提案し、初めてアニメ「装甲騎兵ボトムズ」とのコラボ商品「最低野郎」というお酒を作り、販売しました。それが平均売上の10倍以上の売り上げを記録しまして、そこから私が代を継ぎ、人気アニメや新旧アニメとコラボした、日本酒を販売するようになりました。

伝統×アニメ

白糸酒造の強みとして、特に日本酒のみに拘ってはいないということが挙げられます。実際10年以上お付き合いのある、アニメ「黒子のバスケ」とのコラボでは、工芸品やお菓子のコラボを中心としています。

当社では地域貢献を重要視しておりまして、地域のものを仕入れて販売したり、イベントを開催するなど、積極的に地域の方に売り上げを還元するようにしています。コラボ商品も例に漏れません。

アニメコラボのお酒等が楽しめる、カフェバー「白糸酒造 京都店」では、1ヶ月ごとにコラボ作品が変わり、まるでテーマパークのようなワクワク感を体感することができます。同じコンテンツを好きな人が集まり、コラボカフェバーではお酒のみならず、ノンアルコールドリンクやお菓子も用意しておりますので、お気軽に推し活の場としてご利用ください。

若いスタッフの子たちも積極的に自分たちで企画を立て、準備、発注までやってくれているので、このまま楽しんで自由にやってもらえればいいな、と考えています。

京都精華大学とインターンシップ

京都精華大学さんとの出会いは、2010年、天橋立の観光協会の会長をやっていた父が、天橋立に若年層を300人ほど集めたいと言った際、私がコスプレイベントを提案し、そのイベントのお手伝いをしてくれる学生さんを精華大学に飛び込みで集めに行ったのがきっかけです。話しを聞いて興味を持ってくださった大学さんが、チラシを学校中に貼ってくださいまして、それを見て興味を持った学生さんから連絡をいただいて。当時、あまり堂々とできなかったコスプレを天橋立の美しい自然の中で大々的にイベントとして行ったことで、当時世間からたくさんの注目を集めました。その時の精華の学生さんとは今でも交流がありますし、コラボイラストなどをお願いしています。

インターンシップとして正式に受け入れ始めたのは去年からで、今回は主にコラボカフェのデザイン面をお願いしました。メニュー表や店内に貼るPOP等、私たちがデザインのことに詳しくないのもあって、非常に助かりました。

インターンは学生さんは1年生の時から積極的に参加し、企業側もどんどん受け入れるべきだと私は思います。学生側と企業側、どちらも時間をかけて互いを理解し、考え、選ぶことができますし、最終的にとても有意義な就職ができる。大学・企業・学生でwin-winの関係を築くことができます。

京都精華大学の学生さんのようにおおらかで、のんびりとした子達が4年間かけてじっくりと会社を選べる環境はすごく大事だと思いますし、学生さんが夢を叶えられるためにも、私たちも積極的に若い人たちの言葉には耳を傾けていきたいと思います。

インターン生が作成したイラストをドリンクに印刷
インターン生が作成したイラストをドリンクに印刷
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