KYOTO SEIKA UNIVERSITY

SOCIAL PRACTICAL SKILL DEVELOPMENT PROGRAM

ベンチャー企業に対する学生視点による企画・デザイン提案

取組概要

産学公連携PBLプログラム(科目担当者:南了太)では、2024年の2Q集中の期間、国際文化学部 11名、芸術学部 1名 、デザイン学部2名の計13名の学生が受講し、ペンタリンク株式会社とCurelabo株式会社の2班に分かれて連携し、企画提案を行いました。

ペンタリンク株式会社には黄金の繭からつくられた、フェイスマスクのパッケージデザイン企画とその販売企画。Curelabo株式会社には広報提案とサトウキビ搾汁後の残渣であるバガスを利用した企画提案をしました。

現地訪問・アイディアブレスト

企業訪問では、会社の概要から今回取り組むべき問題や現状についてご説明いただきました。企画提案を取り組むにあたって、まず企業様について理解を深めることで、寄り添ったアイディアを発想していくことが出来ました。どのようにすれば取り扱うものの特性を活かすことができるか、ねらうターゲット層はどこか、収益構造と競争優位性をどうやって明確にするか、条件や所望される事柄を質疑応答などで聞き出しながら焦点を合わせていきました。現在の状況から問題に目を向け、製造から販売への流れや収益構造を明白にし、より説得力をもたせることで完成度を高めていきました。また、実際に企業の方々からアドバイス・意見をいただき、企画や制作へ試行錯誤しながら落とし込んでいきました。

提案内容

相談・打ち合わせを重ねながら、企画したものは以下となります。

ペンタリンク株式会社

①販売企画提案

・エステサロンでの専売:ターゲット層から着目した費用を最小限にできて商品の良さを最大限に引き出すことができる提案

・ネット販売:口コミやクーポンなどで集客が見込める提案

・専門雑貨屋でのサンプル配布:オーガニック製品に興味がある人向けの提案

②パッケージデザイン

・満月マスク:黄色と満月のキャッチーさを印象づける、万人受けが期待されるポップ路線をめざしたデザイン提案

・まゆのますく: 特別感のあるロゴと、大人の方が買いやすい印象でオーガニックを好む層に刺さるようなデザイン提案

Curelabo株式会社

①アイディア企画提案

・芸術、石膏に使う補強材である麻の代用商品のバガススタッフやバガス生地のカーテン、バガスを使った耐水、耐火、耐久性が高いバガス軍手の提案

②広報提案

・会社の意図を汲んだキャッチコピーの提案

最終プレゼンテーションでは、上記の提案を各班10分で発表し、連携先企業から講評を得ました。ペンタリンク株式会社からは、「若い方の意見を得られる機会となり助かった。ぜひ商品化に向けて話し合っていきたい。」Curelabo株式会社からは、「社員の年齢層的にキャッチコピーという発想がなかった。芸大生らしい案やデザインを見て、とても興味深かった。」という声が聞かれ、本学の学生としての特性を活かしつつ、どちらの企業からも納得のいく企画提案を行うことができました。また他にも、1ヶ月という短い期間の中で準備されたプレゼンやプレゼン資料の完成度の高さについても言及されました。

受講生の感想

・チームでそれぞれ得意なことを上手く分担しつつ協力できたおかげで完成までもっていくことができたと強く感じました。本学の学生として、それぞれの学部として特性を活かして提案できたのは、先生と企業の方々がたくさんの配慮をしていただいたからだと思いました。提案したものにお褒めの言葉をいただきとてもありがたい反面、同じような期間内で更に検討を重ねていく必要があると思い、社会で通用するものを企画する難しさを改めて認識することが出来ました。この経験をもとに今後も頑張っていきたいと思うプログラムでした。

・一か月という短い中で、学生の自分に対して真摯に向き合ってくださったことで、社会に出ていざ就職したらの想像ができたと共に、様々な力がついたと思います。今後就職先でも培った経験を活かし、社会にとって必要なものを発信する行為に自信を持って励みたいと思います。・学生として、企業と関わる経験が今までありませんでした。初めての取り組みで大きな不安に襲われていましたが、授業内で顔を合わせた際、気を利かせた対応をして頂いてとてもたことで私の不安は大きく和らぎました。この授業で商品提案をさせていただいたこと、様々なことを考えたこの体験は将来に活きるものと感じました。

・商品自体の魅力がかなりあり、企画を考えるのがとても楽しかったです。我々の意見や提案にしっかり向き合って頂けたことが自信やモチベーションに直結した場面が数多くありました。もっと時間があれば、と思うほどやりがいとやりたいという思いが強かったと改めて感じます。

(デザイン学部 大西由佳子)

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