概要

社会が大きく変化する中で、大学の学びも変化しています。
これまで座学で専門スキルや教養を身につけることが中心でしたが、これからはその能力に加え、自らが積極的に自治体や企業、地域社会の問題に関心を持ち、在学期間中から社会と関わることが求められています。
京都精華大学では2021年度より全学共通教育科目の中に「社会実践力育成プログラム」を立ち上げました。
このプログラムでは、地域や企業等との連携プログラムを豊富に用意し、学生のみなさんが外部の視点を取り入れながら目の前の課題に取り組み、社会実践力を身につけることを目指します。
プログラムについて
学びの成果を社会に活かす
社会が大きく変化する中で、大学の学びも変化しています。これまで、大学の学びの多くは、座学で専門スキルや教養を身に着けることが中心でした。その能力に加え昨今では、自らが積極的に自治体や企業、地域社会の問題に関心を持ち、在学期間中から社会と関わることが求められています。学修者主体の学習手法をアクティブ・ラーニングやPBL(Project based learning)教育と言います。
京都精華大学では、2021年度より全学共通教育科目の中に「社会実践力育成プログラム」を立ち上げました。このプログラムは地域や企業等との連携プログラムを50近く用意し、社会実践力を身に着けることを目指すとともに、学生の皆さんの夢に近づける機会を提供するものです。
「社会実践力育成プログラム」では、社会の様々な問題に対し、学生たちが①解決ができる、②提案ができる、③調査ができる、④表現できることのいずれかの能力を身に着けることを目標とします。例えば、企業からテーマを頂き、自分のアイディアでその問題を解決する。自身が普段、違和感を覚えていることや「こんなサービスがあったらよいなぁ」といったアイディアを関係機関に提案する。地域社会の実情を知るためにアンケート調査やヒアリング調査をし、地域の方々に現状を理解してもらう。自身の制作物で個展をしたりオークションをしたりすることで作品を表現するなどが挙げられます。いずれも外部の人々と連携を図り、他者の視点を取り入れ、活動することが求められます。
本プログラムを通じて、社会の問題に取り組み、様々な他者の視点を取り入れ、自身の夢の実現のための一助になることを願います。


学びの体制
社会実践力を養成するために具体的には、以下のプログラムを提供します。
- ①大学連携プログラム
- ②インターンシップ
- ③海外ショートプログラム
- ④国内ショートプログラム
- ⑤産学公連携PBLプログラム
上記の5つの選択科目から1科目を受講することで社会実践力を身に着けます。
履修年度の制限はなく、上限単位数にも含まれません。
1プログラムあたり20名程度を想定し、芸術学部・デザイン学部・マンガ学部・メディア表現学部・国際文化学部の多様な学生が与えられた問題に取り組むことで様々なモノの見方を養う機会を提供します。プログラムが行われる時期は、2Q集中か、4Q集中が中心です。
学外とつながること、体験や実践を伴うこと、短期集中で取り組めること、他学部の学生・教員と協同できることがプログラムの特徴です。
プログラムの位置付け

普段、大学の学びは、大きく分けて学部で学ぶ専門科目と共通教育機構で学ぶ全学共通科目の2種類で構成されています。前者は同じ学部の学生と一緒に座学で知識を取得し、実習や演習を行うことで専門性習得を養成します。
今回提供する社会実践力育成プログラムは教養科目の中で外部と連携をする点に特徴があります。学部も学年も異なる5つの学部の学生が、普段接点のない他学部教員から様々な知識を学び、他学部の学生と研鑽し、さらに社会と連携し、企業や地域住民から様々な学びを得ます。
学びのアウトプット

様々な連携先と協同することで課題に対して、①解決(連携先の問題を何らかの方法で解決する形態)②提案(連携先の問題を何らかの方法で提案する形態)、③調査(様々な社会現象を調査する形態)、④表現(連携先に対して自身の制作活動などで表現する形態)のいずれかをすることで社会実践力の育成に努めます。
教育効果の検証
南了太 夏世明 中井咲貴子
「芸術・デザイン系大学における社会連携活動の試み : 京都精華大学社会実践力育成プログラムの事例」『京都精華大学紀要 56号』2023年
夏世明 中井咲貴子 南了太
「京都精華大学社会実践力育成プログラムの効果に関する実証研究」『京都精華大学紀要57号』2024年
2025年度
社会実践力育成プログラム一覧
2Q
2025年度入学生対象
2021-2024年度入学生対象
No | 科目名 | サブタイトル | 担当教員 | 定員 | 時期 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 海外文化研修プログラム(セネガル) | アフリカの文化と人びとの生活を考える | ユースギョン・清水貴夫 | 9 | 8月終盤~9月初頭 |
海外ショートプログラム(セネガル) | アフリカの文化と人びとの生活を考える | ユースギョン・清水貴夫 | 9 | 8月 | |
2 | 海外文化研修プログラム(タイ) | タイ北部の都チェンマイのラーンナー文化と食を体験 | 藤枝絢子・ナンミャケーカイン | 12 | 8月 |
海外ショートプログラム(タイ) | タイ北部の都チェンマイのラーンナー文化と食を体験 | 藤枝絢子・ナンミャケーカイン | 12 | 8月 | |
3 | 海外文化研修プログラム(台湾) | 体感するアジア〈魅惑の島、台湾〉 -台湾の過去、現在、未来を探る5日間の旅- | 是澤範三・佐々木美緒 | 12 | 8月 |
海外ショートプログラム(台湾) | 体感するアジア〈魅惑の島、台湾〉 -台湾の過去、現在、未来を探る5日間の旅- | 是澤範三・佐々木美緒 | 12 | 8月 | |
4 | 海外文化研修プログラム(フィレンツェA) | イタリアものづくり研修 アートとデザインの本場フレンツェで学ぶ、通訳付きアート&デザイン短期留学 | 大迫克全 | 10 | 9月 |
海外ショートプログラム(フィレンツェA) | イタリアものづくり研修 アートとデザインの本場フレンツェで学ぶ、通訳付きアート&デザイン短期留学 | 大迫克全 | 10 | 9月 | |
5 | 海外語学研修プログラム(アメリカ) | 英語研修と学生との交流 | 磯辺ゆかり | 10 | 8月上旬~9月上旬 |
海外ショートプログラム(アメリカ) | 英語研修と学生との交流 | 磯辺ゆかり | 10 | 8月上旬~9月上旬 | |
6 | 海外語学研修プログラム(フィリピン) | セブで集中的に語学を修得 | 磯辺ゆかり | 10 | 8月中旬~下旬 |
海外ショートプログラム(フィリピン) | セブで集中的に語学を修得 | 磯辺ゆかり | 10 | 8月中旬~下旬 | |
7 | 海外語学研修プログラム(フランス) | アンジェでフランス語を学ぶ | 磯辺ゆかり | 10 | 8月上旬~下旬 |
海外ショートプログラム(フランス) | アンジェでフランス語を学ぶ | 磯辺ゆかり | 10 | 8月上旬~下旬 | |
8 | 海外語学研修プログラム(韓国A) | 大邱大学での韓国語研修と文化体験 | 磯辺ゆかり | 15 | 7月上旬~8月中旬 |
海外ショートプログラム(韓国A) | 大邱大学での韓国語研修と文化体験 | 磯辺ゆかり | 15 | 7月上旬~8月中旬 | |
9 | 海外語学研修プログラム(台湾) | 美しく麗しい台湾で、台湾華語(中国語)と文化を学ぶ3週問 | 磯辺ゆかり | 5 | 8月上旬~下旬 |
海外ショートプログラム(台湾) | 美しく麗しい台湾で、台湾華語(中国語)と文化を学ぶ3週問 | 磯辺ゆかり | 5 | 8月上旬~下旬 | |
10 | 国内ショートプログラム(アニメ聖地巡礼2025) | マンガアニメ聖地巡礼:観光動画をつくろう! | 南了太・数井浩子 | 15 | 7月~8月 |
11 | 国内ショートプログラム(越後妻有アートトリエンナーレ) | 越後妻有アートトリエンナーレ「大地の芸術祭」を知る | 吉野央子 | 20 | 9月上旬 |
12 | 国内ショートプログラム(学内活動型) | 大学のなかで社会にかかわる準備をしよう! ~社会人が受ける研修プログラムを体験できる5日間~ | 山田亜紀子・川瀬紗世 | なし | 8月後半~9月前半 |
13 | 国内ショートプログラム(ピアサポーター養成) | お互いに支え合うピアサポート活動に関わる | 中井咲貴子 | 20 | 2025年8月4日(月) ~8日(金) |
14 | 大学連携プログラム(京都大学) | 京都大学の最先端の技術に対して、アート・デザイン・文系視点で アイディアを提案・表現 | 南了太 | 15 | 8月 |
15 | 海外文化研修プログラム(大学斡旋型:Shared Campus) | Shared Campusサマースクール | 安田昌弘・水田拓郎 | なし | ー |
大学連携プログラム(Shared Campus) | Shared Campusサマースクール | 安田昌弘・水田拓郎 | なし | ー | |
16 | 仕事体験1 | クリエイティブな企業の現場で価値ある仕事体験を! | 川瀬紗世 | 60 | 8月~9月 |
インターンシップ1(クリエイティブ職) | クリエイティブな企業の現場で価値ある仕事体験を! | 川瀬紗世 | 60 | 8月~9月 | |
17 | 仕事体験2(A) | 企業の現場で価値ある仕事体験を!総合職や企画職を体験する | 山田亜紀子 | 60 | 8月~9月 |
インターンシップ2(総合・一般職)A | 企業の現場で価値ある仕事体験を!総合職や企画職を体験する | 山田亜紀子 | 60 | 8月~9月 | |
18 | 産学公連携PBLプログラム1(BEAMS JAPAN) | 日本のモノ、コト、ヒトを応援するプロジェクト課題 -日本のさまざまな魅力を国内外に伝える!- | 米本昌史・石上諒一 | 20 | 8月~9月中旬 |
19 | 産学公連携PBLプログラム1(洋ラン×コミュニケーションデザイン) | 洋ランの魅力を伝えるコミュニケーションデザイン | 米本昌史・石上諒一 | 15 | 8月~9月中旬 |
20 | 産学公連携PBLプログラム1(祇園祭における伝統文化体験) | 学生の思い出に残る伝統文化体験 | 谷本尚子・南了太 | 10 | 7月 |
4Q
2025年度入学生対象
2021-2024年度入学生対象
No | 科目名 | サブタイトル | 担当教員 | 定員 | 時期 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 海外語学研修プログラム(ニュージーランド) | 英語研修とニュージーランドの文化体験 | 磯辺ゆかり | 10 | 2月中旬~3月中旬 |
海外ショートプログラム(ニュージーランド) | 英語研修とニュージーランドの文化体験 | 磯辺ゆかり | 10 | 2月中旬~3月中旬 | |
2 | 海外語学研修プログラム(韓国B) | 大邱大学での韓国語研修と文化体験 | 磯辺ゆかり | 15 | 1月下旬~2月中旬 |
海外ショートプログラム(韓国B) | 大邱大学での韓国語研修と文化体験 | 磯辺ゆかり | 15 | 1月下旬~2月中旬 | |
3 | 海外文化研修プログラム(イタリア) | 実物から本気で学ぶイタリアの7日間 | 鯖江秀樹・高松樹 | 12 | 2月中旬~3月上旬 |
海外ショートプログラム(イタリア) | 実物から本気で学ぶイタリアの7日間 | 鯖江秀樹・高松樹 | 12 | 2月中旬~3月上旬 | |
4 | 海外文化研修プログラム(バヌアツ) | 「世界で一番幸せな国」で暮らしと文化を体験 | 藤枝絢子・吉野央子 | 10 | 2月~3月 |
海外ショートプログラム(バヌアツ) | 「世界で一番幸せな国」で暮らしと文化を体験 | 藤枝絢子・吉野央子 | 10 | 2月~3月 | |
5 | 海外文化研修プログラム(フィレンツェB) | イタリアものづくり研修 アートとデザインの本場フレンツェで学ぶ、通訳付きアート&デザイン短期留学 | 大迫克全 | 10 | 2月下旬 |
海外ショートプログラム(フィレンツェB) | イタリアものづくり研修 アートとデザインの本場フレンツェで学ぶ、通訳付きアート&デザイン短期留学 | 大迫克全 | 10 | 2月下旬 | |
6 | 国内ショートプログラム(セルフブランディング) | 自分の価値をどのように相手に伝えることができるかを考えるための ポートフォリオワークショップ | 中井咲貴子 | 20 | 2月18日(水) ~2月25日(水) |
7 | 国内ショートプログラム(アジア学院) | 異文化と有機農業、国際開発、リーダーシップを考える | 清水貴夫 | 10 | 2月 |
8 | 国内ショートプログラム(徳島) | ローカルを歩く・見る・聞く-阿波人形伝統を育んだ徳島県の歴史文化- | 姜竣 | 20 | 2月 |
9 | 国内ショートプログラム(茶道・茶道具の制作から学ぶ) | 茶道から見る日本の美 | 谷本尚子 | 15 | 2月下旬 |
10 | 国内ショートプログラム(嵯峨大念仏狂言) | 嵯峨大念仏狂言を通して地域の歴史・文化を学び、その発展と可能性を探る | 睦月ムンク | 15 | 11月上旬~12月上旬または 1月中旬~2月下旬 |
11 | 仕事体験2(B) | 社会の現場で価値ある仕事体験を!冬休みは仕事体験のチャンスです | 南了太 | 5 | 2月上旬~3月上旬 |
インターンシップ2(総合・一般職)B | 社会の現場で価値ある仕事体験を!冬休みは仕事体験のチャンスです | 南了太 | 5 | 2月上旬~3月上旬 | |
12 | 産学公連携PBLプログラム2(京都企業・団体2) | 学生視点から、京都企業・団体に向けた解決アイディアの提案・表現 | 南了太 | 15 | 1月~3月 |
13 | 産学公連携PBLプログラム2(社会問題解決とブランディング) | 企業が取り組む社会課題に関するブランド・コンテンツの企画制作 | 山田亜紀子 | 20 | 2月~3月 |