KYOTO SEIKA UNIVERSITY

SOCIAL PRACTICAL SKILL DEVELOPMENT PROGRAM

祇園祭に“触れる”“感じる”

高谷 健介(Takaya kensuke)
国際文化学部 人文学科 日本文化専攻 2年生
北 篤人(Kita atuto)
メディア表現学部 メディア表現学科 イメージ表現専攻 3年生
杉谷 茉美(Sugitani mami)
マンガ学部 アニメーション学科 3年生

高谷 健介:国際文化学部 人文学科 日本文化専攻 2年生・北 篤人:メディア表現学部 メディア表現学科 イメージ表現専攻 3年生・杉谷 茉美:マンガ学部 アニメーション学科 3年生

今回は社会実践力育成プログラム、産学公連携PBLプログラム1 (祇園祭における伝統文化体験)にて、錦小路通室町西入にある霰天神山町との取り組みに参加した学生さんにインタビューしました。

−−−−今回のプログラムに興味を持ったきっかけ

高谷:19年間京都に住んでいて、興味はあったものの、なかなか間近で見る機会のなかった祇園祭に携われる機会があるということで、本授業を受講しました。いつもは遠巻きにしか見ることができなかった山や鉾を近くで見ることのできる、貴重な体験でした。

北:元々祇園祭の歴史に興味があり、もっと詳しく知りたいと思い、受講しました。

杉谷:大学から京都に来たのですが、3年目にして祇園祭に行ったことがなくて。どうせ行くなら詳しくお祭りのことが知れるこの授業に参加し、いろいろな学びを得たいと思い、受講しました。また、アニメーションを学んでいるので、自身の作品にもこの経験を応用できれば、と。

−−−−プログラムで取り組んだことについて教えてください


高谷:6月と7月の2ヶ月間で6回授業がありました。最初の2回が事前のレクチャーで、その次に1本ちまきを作るお手伝い、次に10本ちまきを作るお手伝いをさせていただき、5回目の授業で胴掛を実際に見せてもらいながら山の説明を聞き、最後に祇園祭期間中のちまきの販売をお手伝いしました。特に、1本ちまきは霰天神山でしか販売していないので、貴重な体験をさせていただきました。このちまきは、余った一本を霰天神山に来たお子さんに渡したことをきっかけに、販売を開始されたそうです。

−−−−驚いたことや気づいたことはありますか?

北:前懸に使用されているタペストリーが西洋のものであることに驚きました。16世紀にベルギーで製作された「イーリアス」物語を描いた貴重なものだそうです。また、ちまき販売に参加させてもらった際、お店のような感じを想像していたのですが、実際は違って。お金を使って売買するものではあるんだけど「よくお参り下さいました」という気持ちで、モノのやり取りではなく、心のやり取りが行われているんだな、と感じました。

高谷:ひとつの山や鉾を町内で守り続け、それに誇りを持っていらっしゃるんだな、と改めて感じました。士気が高く、お祭りを盛り上げたい、という熱い気持ちが伝わってきましたね。

杉谷:元々何も知らなかったので、授業を履修してから多くの驚きがありました。例えば、梅雨の時期に行われる祇園祭では、巡行の時だけ大雨警報が発令されないとか、霰天神山の前懸に使われているタペストリーは、もっと大きいタペストリーのほんの一部で、前懸のサイズに合うよう中国刺繍の太湖岩鳳凰図と上手くつぎはぎがされているとか、実際に教えていただかないと知れなかった事ばかりで面白かったです。

−−−−霰天神山について、気づいたことはありますか?

高谷:今回、巡行当日は大雨で、他の山や鉾はビニールシートをかけて巡行していた中、霰天神山だけ山を全て覆うような黒幕を掛けて巡行しました。前懸も何も見えない状態で巡行する姿はとても珍しく、それを間近で見ることができたのはとても貴重な経験でした。

北:山の組み立てを実際に見て、驚きました。釘を使わず、紐で固定して組み立てていて、だから分解しやすかったり、毎年組み立て直すことができるのか、と感心しました。

杉谷:霰天神山の上には小さな神社が乗っていて、山の由来である京都に大火があったとき、天神像が霰とともに降ってきて、それを祀った、という霰天神山のお話は本当なんだな、と肌で感じました。そういう逸話もあって、別名火除天神山と呼ばれることもあり、火除けのためにちまきを買いに来られる方が多かったです。

−−−−今回のプログラムの感想を教えてください

高谷:華やかで綺麗、という印象しかなかった祇園祭ですが、プログラムに参加したことにより、なぜこれがあるのか、どうやって受け継がれてきたのか、などたくさんの視点で見ることができ、視野が広がりました。より、京都のことが好きになり、卒論でも京都のことについて書きたいと思いましたし、これからもこういったプログラムに積極的に参加できればと思います。

北:祇園祭の煌びやかな面ばかりが目立ちがちですが、その裏にはどういう人と人の交流があって祇園祭が成り立っているのか、という、もっと深いところを見ることができました。大学では映像を学んでいるので、今後はそういった素朴な人の繋がりも映像に収めてみたいです。

杉谷:将来はアニメーターとして活躍したいと思っていて、そのためにも今回のようにたくさんのことを経験していければいいな、と考えています。貴重な経験をさせていただいて、大きく成長できたと思うし、今後も、こういったプログラムに参加できればと思います。

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