五十嵐 朱梨(IGARASHI Akari)
マンガ学部 マンガ学科 キャラクターデザインコース 3年生
2023年2月18日、2000本のキャンドルの灯とアロマの香りに癒される「学公連携PBLプログラム・キャンドルナイト」が叡山電鉄鞍馬駅前を中心に開催されました。
今回は、プログラムに参加した五十嵐さんにインタビューし、本プログラムによるグループワークの魅力や楽しさを伺いました。
−−−−「社会実践力育成プログラム」に興味を持ったきっかけは?
高校2年生のとき、文化祭の実行委員に選ばれて、みんなでホラー屋敷を企画・運営するなど、多様な考え、知識、スキルを持った人たちと共に一つのものを作り上げる楽しさを経験しました。わずかな期間でしたが、ポスターを描いたり段ボールで迷路を作ったり、グループワークという共同作業を通して、自分の主体性や積極性を磨くことができたように思います。
大学入学後も、グループワークを中心にいろんな学びにチャレンジしたいと考えていた矢先、コロナ禍の影響でオンライン授業が増え、実際に顔を合わせて誰かと一緒に何かを作ったり議論したりする機会が減ってしまいました。そんなとき出会ったのが「産学公連携PBLプログラム・キャンドルナイト」で、イベントの企画や制作、運営まで学生が主体となって取り組んでいくという内容を聞いて、ぜひ参加して自分の力を試してみたいと思ったんです。
−−−−本プログラムでどんな活動に取り組みましたか?
今回のキャンドルナイトの舞台は、どこか神秘的で異世界の雰囲気にあふれた鞍馬ということで、誰もが親しんだことのある昔話からインスピレーションを得て、「光る鞍馬~かぐや姫と月の都~」というコンセプト・テーマに決めました。
かぐや姫が竹から生まれて月へ帰るまでのストーリーはよく知られていますが、その先の物語、つまりかぐや姫が暮らしている月の都は一体どんな景色が広がっているんだろうって考えたんです。オブジェの制作では、色とりどりの折紙を敷いたキャンドルで蓮の花びらを表現したり、緑色のすだれを巻き付けたガーデンラックの中にゆらゆら揺れるキャンドルを灯してみたり、みんなで意見を出し合って幻想的な月の都をイメージしていきました。
プログラムは芸術系の学部以外の参加者も多かったのですが、ものづくりだけでなく、叡山電鉄や松栄堂など連携先の企業と打ち合わせしたり企画を提案したり、それぞれの得意を生かすことで一人ひとりがやりがいを持って取り組めたのではないかと思います。
−−−−学んだことや得たことはありますか?
私は広報チームの一員として、主にポスター制作を手がけました。一枚は月を眺めるかぐや姫、そしてもう一枚は月の都から故郷の地球を眺めるかぐや姫の姿を描いたのですが、叡山電鉄の車体広告に使われたり駅の構内に貼り出されたりして、多くの人に私の作品を見てもらう貴重な経験となりました。これからクリエイターとして活動していくうえで、大きな自信にもつながっています。
今回のグループワークを通して、私自身、今何ができるかを常に考え、視野を広く持つことの大切さを学びました。意欲とやる気にあふれる仲間に出会えたことも、これから学生生活を過ごすうえで大切な財産になりました。
イベント当日はあいにくの雨模様でしたが、2000本のキャンドルと心地よいアロマの香りに包まれた空間がとても美しく、地元の人や観光客の人がたくさん訪れてくれました。本当にプログラムに参加して良かったと思っています。
−−−−将来の目標はなんですか?
将来は、小中学生向けのステーショナリーの企画開発やデザイン制作に携わっていけたらなと思っています。マスコットキャラクターを描いたりするのが好きなので、機能性だけでなく、可愛らしさやわくわく感など、子どもたちが使って楽しいグッズを作ってみたいですね。社会に出たとき、今回学んだグループワークの経験を少しでも生かせるように、いろんなことに積極的にチャレンジしたいと思っています。